でも、実際に試したのは、LTのほうなのですが。
バージョン番号を見ると分かりますが、LTのほうはどうも最新じゃないような気がするので、ひょっとしたら今から書く文句は有償版の方では解消しているかもしれません。
LTでの制約は、他製品の広告が入ること(によって、画面が狭くなります)と、どうやら10冊までしか持ち歩けないらしいことです。
有償版を買う前にLTで試しておこうと思ったわけですが、Stanzaと比較してこんなことが感じられましたよ。
○ 美しい
同じ会社法を表示するとその差は歴然です。
Stanzaのほうは元のHTMLが保持していたレイアウトをすっかり無視してしまいます。これにはいくつかの理由があると考えられますが、epubフォーマットでは、cssを別ファイルで設計するので、そこをちゃんと定義してくれないからだと思われます。
一方で、Bookshelfのほうは忠実に再現しますから、レイアウトはかなりきれい。
Stanzaがあっさり切り捨ててしまう表組みも真面目にやりますよ。ちなみに、ランドスケープ表示も可能です。広告のせいで見づらいけど。
○ ページ送りがちゃんとiPhoneライク
ページ送りはStanzaの場合、1ページごとに切り替わる表示です。スクロールしません。しかも横向きにスライド。Bookshelfは、上下にスクロールします。
× チャプターが出ない
チャプター機能はないはずがありませんが、少なくとも見あたりません。Bookmark機能はあります。でも、これも使い方がよく分かりません。チャプタ切りができないと、非常に不便です。チャンキングも適当なところでされてしまうので、法令集作成には厳しいものがあります。
○ スクロールバーでページを探せる
その代わりといっては何ですが、チャンクをスクロールバーのようなもので送れます。
この機能はうれしいです。
× 検索機能がない
Stanzaの検索機能もたいがい使えないものでしたが(「次を検索」ができない。検索漏れが生じる)、Bookshelfにはそもそもその機能がありません。
× 本の分類ができない
Bookshelfは単に「ファイル名」と「ファイルサイズ」を並べるだけ。Stanzaは、「ブックカバー」「タイトル」(ファイル名ではない)「著者」を表示します。さらに、Stanzaは「カテゴリー」や「コレクション」で分類可能なので、かなり使いやすいです。
この辺は、Bookshelfは完敗。
× Mobipocketで日本語が化ける
Bookshelfで一番期待がかかっていたのは、Mobipocketファイルを読めるということ。これで「リンク」も有効で、美しかったら言うことない! と、思ったのですが・・・・。
残念。日本語Mobipocketファイルは文字化けです。
いろいろ試したところ、最後のチャンクだけが正しく表示されたファイルがありました。つまり、Mobipocketファイルでも日本語そのものは通るのです。無理矢理日本語フォントを選択すると、こんなことに。
あらあらあら・・・・。
ということは、日本語フォントを選択する際になにか起こっているのでしょう。
これは、ちょっと作者さんに問い合わせをしましょう。
なお、この作者さんは、Mobipocketのフォーラムで、iPhone用のソフトを使いたいので暗号化されたMobifileを読めるように権利を認めてくれないかと直訴しておりました。
その後の展開は・・・・不首尾だったと言うことでしょうかね・・・。
△未確認ながらもリンクは使えそう
未確認ですが、リンクは使える前提のようです。
ただし、単にタップするだけだとメニュー画面が出てしまうので、じんわりタップしないといけないよ、とFAQに書いてあります。
事実、こんな感じに。
でも、これ、ちゃんと動かなかったのです・・・。LTだけの問題かなぁ。1.2以前では確かにリンクの問題があったようなので、有償版はOKなのかもしれません。
そんなわけで、作者さんからの回答待ちです。いい回答をもらえたら、買ってみる予定です。
なお、Bookshelfにおける本の転送方法は以下の通り。
- パソコンにサーバソフトをダウンロードします。これはJavaで動きます。
- 上記を起動して、共有するフォルダを指定します。そのフォルダ以下が外から見える状態になります。
- iPhone / iPod TouchのBookshelfを起動します。
- Bookshelfから、ブラウズしてダウンロードするファイルを選び、ダウンロード。
そんなに苦痛じゃありません。